田舎暮らしをしたい、移住を考えている際の情報収集に最適なのはその地に移住している先輩方のリアルな意見やアドバイスですが、いきなり個別にコンタクトを取ることも難しいのが現実です。
ですので田舎暮らしの情報収集の現実的な方法は、まずその地域の自治体発信の定住支援情報を収集すること、田舎移住イベントに参加してマンツーマンで相談に乗ってもらうことですが当然メリットとデメリットもあります。
自治体の定住支援・移住支援を利用するメリットデメリット
自治体の定住支援・移住支援とは
この制度は、各自治体によって条件が違いますが、将来その地に定住することを条件に、地域おこし協力隊はじめ、その地の産業の研修制度による仕事(収入源)の支援や、住まいに関する助成金などの優遇措置があるものです。お試し定住、田舎暮らし体験などの活動もされているので興味のある地域のイベントに参加してみるも良いです。
自治体の定住支援・移住支援のメリット
自治体の定住支援・移住支援のメリットは自治体が管理する空き家バンクに登録している土地を購入して住宅を新築する場合に、土地の購入費を助成してもらったり家賃の補助を受けたり、リフォーム代の助成や貸主に対して荷物の運び出しの費用の助成など各自治体によりますが移住者を受け入れる体制を町内会で整えているケースもあります。
また若者が移住して就職すると奨励金が出たり新婚補助・子育て世代の教育費や医療費の支援など様々な措置があるので、住まい、仕事、子育てに関し条件に合った制度を利用すると自己資金が軽減できます。
自治体にもよりますが移住支援員が地元の職員ではなく、嘱託や契約職員の移住者のこともあり親身になって相談に乗ってくれる地域もあるので、心強いし、そういった移住経験者の支援員がいる地域では移住満足度が非常に高いです。
自治体の定住支援・移住支援のデメリット
まず、自治体がなぜこのような制度を設けるかというと過疎を防ぎたいから、外部の力を借りて地域の困りごとを解決したいから、そして移住支援制度は全国の役所の仕事の一環でもあるからです。なので、経験の浅い担当者(年度替わりに新しい部署に配属された人など)は移住者の気持ちを知ることはとても難しく、とにかく教科書通りに進め、自分の仕事の目的でもある「移住」をしてもらい、活動の結果を数値に出すことに注力している部分もあるので、表面上ではいいことしか教えてくれないこともあります。
また公の仕事という特性上、移住者個人の込み入った問題や感情に寄り添うことができない為、業者の仲介や心理的なカウンセリングを求めることはとても難しく、移住を決定する判断は自分でする必要があります。住まいに関することは物件選びのポイントを記載していますので参考にしてください。
あとこれは個人的な経験ですが、これを利益を生む仕事としている業者と違って話が進むスピードが遅いということがあります…。こちらから色々聞いたり何回もコンタクトを取らないと うやむやになることもあります。
ただ年月が経つにつれ、移住者の情報も多くなり事例も増えて経験も増えていくので、不便さの解消は随分進んでいることと地域の人の理解も深まっているので昔と比べて移住者の受け入れや思い込みや決めつけの壁は低くなって田舎暮らしを始めやすくなっていますね。
いきなり移住をするよりは自治体経由の方が集落の人にも職場の人にも安心されやすいというメリットもあります。(それでも日本のどこかで起きた移住制度でのトラブルがニュースになると敬遠されますが…。)