田舎移住をして独立起業をする場合(都会で独立する場合でも)給料という確実な収入の保証がないやめ、その仕事での収入が見込めない事態に陥った時には田舎暮らしの生活を維持することに支障をきたし心まで蝕んでしまう要因にもつながります。実際に仕事がうまくいかずに都会に戻ってしまったという悲しいお話も耳にします。
田舎暮らしをしたいと思って田舎移住をしたのに仕事がなくて帰らないといけないというのは思っている以上に踏み切ることができず何とか維持をしようとバイトなど副業をしながらピンチを乗り切るケースもあります。
足りない収入源をどう補うか念頭に入れる
田舎で時間と人に限界が有ることを知る
田舎でお店や企業を開業し、商売繁盛をしたいといっても人口的なことや、時間との限界がある職種もあります。整体業を例に出すと、空間に置けるベッドの数が決まっていて時間も決まっていて、客単価も上げることができないと、それ以上売上が上がることはありません。売り上げを増やすために人を雇うと給料の支払が発生し、それほどの利益があれば成り立ちますが顧客数の限界もあり成り立たなくて結局1人で四苦八苦して思うように売上が上がらず、スローライフを目指したのに全然スローライフではない状況に陥ります。
農業にしても作る野菜に農地と作業時間に限界が有るのであれば、それ以上生産量を上げることはできませんからその計算をした上で単価を上げることが可能なのか?単価を上げて売れるのか?カフェも一日の限られた時間と回転率と客単価のバランスを計算した場合に大体の上限が計算できます。(自然災害などで計算通りにいかないこともあるので低めに設定しておく方がよい)
夢は描くけどたくわえがあって趣味で開業するでもなく、その収入で生活をしていかなければならない場合には働く時間に対しての収入も割に合わずに諦めてしまう人がいるのも現実。衝動的な性格の人は計算できずに勢いで始めて途中で辞めてしまうこともありますし、維持をするためにどこかにバイトに行く人もいます。
田舎で本当に好きなことをし続けたいなら妥協しない
結局、夢を描いてやりたい仕事をやりたい場所でするにもやり方や場所によっては、経済的な問題で成り立たず、生活費のために結局あくせくしたり、作りたくもないものを作ったり、本当はもっとサービスをしたいのにできないといったこともあり自分が描いた田舎移住生活の理想と現実のギャップでストレスが掛かります。人口や仕事量を考えると、いっその事都会にいればよかったと思うことも出てくるでしょう。
ただ、今までの人生を変えて、やりたいことをするには自分が一番大事にしている部分には妥協しないほうが良いです。 もちろん自分がしたい仕事だけで生活を成り立たせることが一人前であり成功者だと考えてしまいますが、やりたい仕事、役に立つ仕事ができない原因が収入にあるとするのであれば、他に収入源を作る方法もあります。農家さんは特に閑散期になったらアルバイトに出かけたり、配偶者がパートに出たり、会社員で働いたりと何かしら本業以外の仕事からの収入を合算していることもあります。
万が一のリスクを副収入で賄う
農業や漁業、ダイビングスクールや登山インストラクターなど自然に左右される仕事は、収入が安定しません。年によって変動しますし、2020年のコロナ禍では予想もしないことが起こりましたね。観光業や飲食業が特に大きな変化をしました。
例年で言いますと農業で冬に作れない地域では冬の間は全く収入がなく、収穫シーズンの夏に冷夏や台風災害にあうと夏の売上も上がらないなんてこともあるし、 海が荒れた日が続くとマリン関係の仕事(ダイビング、サーフィン、ボート、釣りなど)は予約のキャンセルが続きますし、スキーのインストラクターや山小屋の経営はゲレンデに雪がないと仕事もないです。 このように自分の力ではコントロールできない、予測がつかない仕事でもあるのが田舎で独立開業してする職種に多くあります。
でもやりたい!そういう思いが捨てることができないのも心情。 そうなると副業をして収入源を補うということが対応策になります。 ただ、副業となると、他に勤めに行くと時間に縛られ本来自分のしている仕事がおろそかになってしまったり、都合の良いときだけ手伝いに行くバイトもまれで仕事にも限りがあるため、出来る限り、自宅やお店、会社でできる仕事が一番ベストです。
ネット通販やアフィリエイト、WEBライターやリモート講師、今はYouTubeでも収入源の窓口が広げやすいですね。
お金がない不安は心を不安定にさせる
お金ではない心豊かな人生を、といっても実際に支払うべきお金がない場合にはそんな理想論は周りにとって単なる迷惑行為になります。ご本人もゆとりがなくなり精神的にも不安定になります。しかし、生活のためにやりたい仕事をどうしてもどうしてもあきらめることができない性分の人もいます。ですのでリスクを考えた上できちんと貯蓄をしておくか、収入のバランスを考え収入の柱を複数立てると不安が減るしリスク回避できることに対しても素直に受け入れてみるのも選択肢の一つです。
明らかに赤字が続く商売であれば仕事とはいえず、引き際を見極めて早めに辞めたほうが良いですが、自分のやり方次第で芽が出るのも田舎で自分で仕事をする魅力でもあります。(ただし、会社員思考だとその挑戦は心を壊す可能性もあるのでご注意ください)
田舎に移住をして商売をしたいとお考えの方に向けて、一般書籍や自治体の情報だけではイメージできない田舎で独立起業・商売するための主な基礎知識として
- 田舎ならではの集客方法を取り入れる
- お金を出さない田舎の節約生活の地域性を知る
- 田舎で安定したリピート戦略を取り入れる
- 田舎で商売をし足りない収入源をどう補うか念頭に入れる
- 田舎でアナログ仕事に固執するのは古い
- 田舎で商売するための移住先を決める際に知っておくべき5つの条件
といった6つのポイントを記載します。一般の集客や経営の書籍では都会基準のことも多く、それを鵜呑みにすると田舎では通用しないこともたくさんあります。教科書通りでは行かない田舎での商売について一つでも参考になると良いです。